『ホラー、怪談、1円~100円(マンガ(漫画)、文芸・小説)』の電子書籍一覧
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狭(はざま)が訊ねた警視庁の漆師(うるし)は、「もののけ」に関わる事案を扱う「環境・その他安全対策室」の課長だった。\nそして、石神井(しゃくじい)と合流して参加した会議室では、都内の某私立小中一貫校を訪れた初老の夫婦が自殺した「日波人形 No.2 連続自殺教唆事件」の捜査会議が行われていた。
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警備員のアルバイトで夜間道路工事の交差点での歩行者誘導中、フードを被った女から何かを囁かれた狭(はざま)。\nその仕事終わりの朝、師匠の石神井(しゃくじい)から呼び出されたのは、警視庁本庁舎だった。\nとある人物を訪ねるように言われた狭だったが、なぜか警備の警官たちに囲まれ……。
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甕沼隧道において常世の国、即ちあの世への怪異体験をした、ゴーストライターの弟子・鳥居狭(とりい はざま)は、ふたたび、日常に戻り警備員のバイトおわりに、師匠の石神井包(しゃくじい くるむ)から呼び出しメッセージを受けとる。\n一方、都内の某私立小中一貫校に初老の夫婦が現れ……。\n四度、怪談は現れ……進化する。
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風祭(かざまつり)であろうと思われる骸骨をやり過ごし、甕沼トンネルの中に入った石神井(しゃくじい)と狭(はざま)。\n石神井は狭に「仙郷淹留譚」の話をする。ふたつの失踪事件の辻褄が「あの世に行って帰って来る」荒唐無稽な話で説明が出来るというのだ。\n「泣き骸骨」に辿り着いた狭に、あの世に行ける道具「神隠しの四つ身」を構えて石神井が迫る。
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この世とあの世の隙間となった甕沼トンネルの中を走り続ける狭(はざま)。\nしかし、必ず「泣き骸骨」の前に戻ってしまう。メビウスの帯となった隧道は、走れども、出口のない空間になっていた。\n骨ではなくなったものの生気がない風祭(かざまつり)が、言う。「ここからは出られない」と。\nしかし「泣き骸骨」の目と水の流れに気付いた石神井(しゃくじい)はーー。
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狭(はざま)が見た夢は現実になる……。そしてまた、それは現実だった事象なのかもしれない。\n枯れた沼があった場所……。亀比売……かつて須永久子(すなが ひさこ)だった女の最期の夜の記憶とともに、深い闇に沈んでいった狭と石神井(しゃくじい)は、彼らが甕沼トンネルに向かってから二週間後の現世に帰って来ていたーー。
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神隠しの四つ身の力で一度この世から消失した石神井(しゃくじい)と狭(はざま)。\n壁にあった眼窩から水が滴る骸骨のようなシミは、壁から生えたリアルな髑髏へと変わり、壁は生き物のように脈打ち、トンネルはこの世ではないどこかになっていた。\nそして、二人の前に、生前の姿に戻った風祭(かざまつり)が現れる。\nこの現象の元凶「亀比売(かめひめ)」の存在が語られる最中、三度、狭は白昼夢に誘われーー。
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現世に帰った夜、若桜文(わかさ ふみ)が手配していたホテルに滞在していた狭(はざま)は、久し振りの風呂で羽根を伸ばしていた。なぜかイライラしている文と、フロントで何やら女将と話し込んでいる石神井(しゃくじい)。\nそして、石神井は、今やどこだったのかも分からない地図から消えた枯れた甕沼に向かう。
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甕沼に浮上した亀の背に乗るべく、水に足を踏み入れた狭(はざま)。\nその行く手を風祭(かざまつり)を阻む。「甕沼の主の背に乗っても現世には帰れない」と告げる風祭。「この常世の国のどこかに、現世に最も近い、場所があるはず」と言う石神井(しゃくじい)に対し、何かに気付いた狭。\nそんな中、四度狭はあの女の白昼夢を見る……。
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文(ふみ)から加山の遺品にあった取材写真を受け取り、甕沼(かめぬま)トンネルに向かう石神井(しゃくじい)と狭(はざま)。道中、車内で甕沼トンネルの写真を見ていた狭は、唐突に白昼夢を見る。\n暗い森の窪地に佇む女がゆっくりと振り向き……刹那、何者かに名前を呼ばれ、我に返る狭。車のダッシュボードには「おしら様」が鎮座していた。
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トンネルの壁面のドクロのようなシミの、眼孔付近から地下水がしみ出している「泣き骸骨」を見つけた動画配信者。\n撮影していた若者の悲鳴とともにカメラは地面に投げ出され、動画は終わっていた。\nなかなか興味を示さない石神井(しゃくじい)に文(ふみ)が見せたのは、実際にこのトンネルで発見された白骨死体の記事だった。
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ついに目の前に現れた亀比売に魅入られる狭(はざま)。\nそのとき、石神井(しゃくじい)は自らの左肩に巣くう「天人の白狐」を放ち、亀比売の真実の姿を暴く。\n現世の甕沼トンネルで見た風祭同様、骸骨となり崩れた亀比売と、風祭を常世の国に残し、石神井は狭が「おしら様」の声が聞いた、とある場所から暗闇の奈落に身を投じ……。
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師匠の石神井包(しゃくじい くるむ)から喫茶店に呼び出された鳥居狭(とりい はざま)を待っていたのは、鬼気迫る表情でモーニングを貪る長身の女・オカルト雑誌編集者の若桜文(わかさ ふみ)だった。\n石神井と旧知の関係らしい文が狭に見せた動画は、曰く付きの「泣き骸骨」と呼ばれるシミを見にトンネルに行くという内容で……。
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事故物件の二階で姉弟の霊と遭遇した石神井包(しゃくじい くるむ)と鳥居狭(とりい はざま)。\n何かに脅えるようにクローゼットに隠れていた、幼い霊たちと対話を試みる最中、家が大きく揺れる。\n石神井が何かに気付いたとき、狭は自分を呼ぶ聞き慣れた声を聞く。その刹那、強烈な光と轟音を伴い、家全体が巨大な衝撃に包まれ……。
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高速を西に走り、山間部で車を降り、車両通行禁止の荒れた旧道を徒歩で進んだ先に、そのトンネルはぽっかりと口を開けていた。\nまだ日が高い日中、甕沼(かめぬま)トンネルに近づく狭(はざま)は何やら硬い物をカタカタとぶつけ合う音に気付く。\n石神井(しゃくじい)に促され、見たトンネルの入口には着衣の骸骨が歯を鳴らして立っていた。
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またしても、「おしら様」の呼びかけで死から逃れた、鳥居狭(とりい はざま)と石神井包(しゃくじい くるむ)。\n二人に対して負の感情を剥き出しにし、業火を伴って襲ってきた「顔を焼かれた母親の霊」を、石神井が身体に飼う「天人の白狐」による「白九字」で浄化するのを目の当たりにしたとき、狭は……
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心霊スポット・甕沼(かめぬま)トンネルで実際にあった死体遺棄事件……その被害者は、文(ふみ)が所属するオカルト雑誌の初代編集長にして作家の風祭(かざまつり)エニシだった。\n30年前、失踪した加山の足どりが途絶えたのが、この甕沼トンネルだったのだ。\nそして、今回再びそこで動画配信者のワタルが失踪したのだった。
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ひとり甕沼の主の元に残り、神隠しの四つ身を纏った童女の行方を聞いた石神井(しゃくじい)が合流し、常世の国で狭(はざま)が「おしら様」の声を聞いた「稚蚕室」の闇に身を投じた刹那、狭の脳裏をとある夢が支配する。\nそれは、かつてこの国のどこにでもあった、農村で理不尽に虐げられる、女性の最期の夜の物語だった。
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一階の父親の霊に反応を示し襲われた鳥居狭(とりい はざま)だったが、石神井包(しゃくじい くるむ)の持つ不思議な「四つ身」のおかげで難を逃れるも一瞬死線を彷徨うことに……。\n正気に戻った狭が石神井から事故物件のあらましを聞き、二人が二階を捜索していたとき、近くのコインパーキングで待つ不動産屋の背後に……。
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亀比売が戻る前に稚蚕農家から脱出した石神井(しゃくじい)と狭(はざま)、そして神隠しにあっていた汐崎渉(しおざき わたる)は、桑畑を抜け、甕沼のほとりまでもどって来ていた。\nしかし、そこには来た時にはなかった、巨大な鳥居が鎮座していた。そしてその間から見える沼の中央からは甲高い動物の鳴き声を伴い、巨大な亀が浮上していた!?
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長い一日の終わり、鳥居狭(とりい はざま)はニュースを見て硬直する。\nそれは寄席で見たあの女を殺した犯人とその共犯者が、不審死を遂げたことを知らせるものだった。\n同刻、石神井包(しゃくじい くるむ)は「怪談・顔を焼かれた母親」を上梓する。\n数日後怪談が普光院透里(ふこういん とうり)により高座で披露された後、ひとりの男が事故車の中で焼死する。そして、新たな怪談はトンネルの暗がりで……。
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水の流れに乗って、メビウスの帯となった隧道を脱出した石神井(しゃくじい)と狭(はざま)は、月と星に照らされた巨大な沼に浮上した。気を失った狭を引き摺って、湖の畔の桑畑の先にある民家に向かう石神井は、気付いた狭を伴い、裕福な稚蚕農家と見えるその家に忍び込む。\nすると部屋から美しい女性が出て来て、月明かりが届かない暗がりへと消えていった。
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10年前、一家四人が惨殺され、妻が顔を焼かれて殺された家。\n関わった人間が次々と不幸に見舞われる事故物件に足を踏み入れた、ゴーストライター=石神井包(しゃくじい くるむ)とその弟子=鳥居狭(とりい はざま)。\n入った途端、霊が見える狭は二階を走っている小さな足音を聞く、そして一階のリビングには何かが佇んでいた。
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不思議な空間にある一軒の稚蚕農家。先ほど暗がりに消えた女が出て来た部屋へと忍び込む。\n部屋の布団の上には、石神井(しゃくじい)と狭(はざま)が見た甕沼トンネルの動画に映っていた動画配信者のワタルが、呆けた表情で座り込んでいた。\n名前も忘れ、女と逢瀬を重ねていた青年はゆっくりと思い出した。「僕は汐崎渉(しおざき わたる)だ……」と……。
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