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『ハーレクイン(小説)、高橋美友紀(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~39件目/全39件

  • 伯爵家を継ぐ貴公子にとって、私は不都合な花嫁でしかないのに……。

    テンパーは恋多き母のせいで、上流階級の口さがない人々から、どうせ娘も同類だろうと、いわれなき噂を立てられていた。男性に対してトラウマのある彼女は、母とは違うのに。ある日、テンパーは父に強いられて社交界デビューが決まり、兄の親友で伯爵家子息のギフが護衛を務めることになった。手が触れただけで甘い衝撃の走る彼が、そばにいるなんて……。戸惑うテンパーだったが、舞踏会が開かれた屋敷の寝室で、期せずしてギフと二人きりでいるところを他人に目撃され、大騒動に。テンパーの評判を守るため、ギフはやむなく彼女に求婚した。夫婦の契りを結ばない、白い結婚ならとテンパーは答えるが――

    ■妻にするなら成熟した上品で穏やかな淑女でなければならないと考えていた貴公子ギフ。それが蓋を開けてみれば、じゃじゃ馬のテンパーを娶ることに。しかも、彼女は夫となるギフに、ベッドをともにしない代わりに、よそで自由に遊んでいいと言うのでした……。
  • “非常手段でいっきに解決”――それが公爵からのプロポーズだった。

    「デューク! 待て!」ソフィーは逃げ出した犬に鋭く命じた。すると歩道を歩いていた男性が突然立ち止まり、大おばの愛犬デュークは磨き上げられたブーツに激突した。「止めてくださって助かりました。この子が行方不明になったら、大おば様のお世話係を首になり、田舎に送り返されるところでしたわ」彫像のように美しくたくましい男性と言葉を交わすうち、彼の物憂げで苛立たしげな様子に気づいたソフィーは頬を赤らめ、しゃべりすぎたことを悔やみながら逃げるように立ち去った。このハンサムで陰のある紳士がデューク――公爵の称号を持つ大貴族で、ほどなく彼と愛なき婚約をすることになるとは夢にも思わずに。

    ■人目のある道端でトラブルに巻き込まれたソフィーを助けるため、とっさに彼女との婚約を公言した公爵。嘘から始まる身分違いの婚約劇の、思いがけない結末とは……。心を閉ざした公爵と、愛を夢見る健気な乙女のドラマチックなシンデレラ・リージェンシーです。
  • その娘との出会いは、完璧な公爵にとってまったく正しくないものだった。

    聖職者の娘ながらおてんばなヴェリティは、色気漂う唇の美青年が現れた瞬間、それが誰なのかすぐにわかった。第4代アイルシャム公爵ウィル――人呼んで、“品行方正卿”。最近爵位を継ぎ、彼女の家の隣に位置する領地へ越してきたのだ。先代である祖父から英才教育を受けた彼は、しきたりを重んじ、礼儀も非の打ち所がなく、つねに正しい行動をすると評判だった。快活なヴェリティの淑女らしからぬ言動に呆れ返る公爵と、公爵の完璧なふるまいをどうにか突き崩そうとするヴェリティ。彼の鉄壁は難攻不落に思えたが、ある日ヴェリティが池に落ちかけ、助けた公爵がどういうわけか、彼女の無垢な唇に口づけをして……。

    ■いきなり唇を奪っておいて、すぐに間違いだったと軌道修正を図る公爵。そんな彼に対し、ヴェリティは反感を覚えると同時に、胸の奥がきゅんとして苦しくなるのでした。正反対の性格のふたりが繰り広げる、もどかしくてキュートなシンデレラ・リージェンシー!
  • けがれなき乙女の純情は、心なき伯爵に踏みにじられて……。

    「あなた――あなたがアシャースト伯爵ですの?」優雅で荘厳な伯爵邸の書斎に通されたローザは愕然とした。書き物机から立ち上がった背の高い男性も驚いたように動きを止めた。つい先日最悪の出会いを果たした、あまりにも傲慢で魅惑的な男性――祖母が姉と結婚させようとしているのが、この人だったなんて。ローザは勇気を振り絞り、姉には愛する男性がいるのだと告げた。「わたしはここに……姉の代わりになるつもりで来ました。あなたがわたしとの結婚を考えてくださらないかと思って」身をこわばらせて頬を染めるローザを、伯爵は嘲るようにあしらった。「きみは自分にかなりの自信があるんだな。だが、答えはノーだ」

    ■愛や家庭に興味はないと冷たく言い放ち、ローザを追い返した伯爵。しかし程なく事情が変わり、彼は便宜結婚を申し出ます。淡い想いと傷心を押し隠し、愛なき結婚を受け入れたローザでしたが……。『高慢と偏見』を彷彿とさせる、情感豊かな身分差ロマンスです。
  • 身分卑しき捨て子のわたしが、公爵とワルツを踊るなんて……。

    「ぼくと踊っていただけませんか?」憧れの公爵が不意に現れ、ローズの心臓は跳びはねた。彼が所有する紳士クラブのメイドとして働くローズは、繕い終えたばかりの美しいドレスにほんの出来心から袖を通し、夜中にひとりハミングをしながらワルツを踊っていたのだった。貴族の足元で床磨きをしている娘だとは、まだ気づかれていないらしい。夜ごと夢に見ていた公爵の腕に抱かれて天国のようなキスをされ、秘密の逢瀬に誘われたローズは、ひどくうろたえて逃げだした。貧しい捨て子のわたしには、彼に恋する資格なんてない……。しかし後日、彼はローズを見つけるやいなや公爵の館に連れ去った。

    ■公爵に祖母の付き添い役を頼まれ、ローズは華やかな貴族の世界に怯えながらも懸命に務めを果たします。やがて公爵が抱える心の闇に触れ、秘めた想いが溢れだして……。イギリスの人気作家が繊細かつ情熱的な筆致で描く、心震えるシンデレラ・リージェンシー!
  • マリアンナは、名家の御曹司セバスチャンと熱烈な恋におち、子供も授かって幸せな結婚をした。だが、ハネムーン中に流産し、子供のできない体になるという悲劇に見舞われる。つらい現実を忘れたくて仕事にのめりこむうち、夫との心の距離は取り返しがつかないほど離れてしまった。最悪の結論に達し、離婚協議を進めていたある日、思いがけない欲望にとらわれた二人は、車の中で情熱を交わす。その後、彼女の身に奇跡が起こった――ああ、私はどうすればいいの?離婚成立の日、マリアンナはセバスチャンの目の前で倒れてしまい……。

    ■大スター作家レベッカ・ウインターズの作品がお好きな方に、特におすすめ! 愛する夫の子を産めない苦しみを隠し、彼のもとを去ろうとしたヒロインに、運命は味方してくれるのでしょうか? スター作家キャサリン・マンが描く、感動ラブストーリー。
    *本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 傷ついた醜いあひるの子は、白鳥になっても臆病なまま……。

    秘書のキアは直属の上司に頼まれて恋人役を演じなければならなくなり、そのときから、社長ブラントの侮蔑と欲望のまなざしを感じていた。直属の上司の元恋人を妬かせるための偽りの関係とは知る由もなく、ブラントはキアを金目当てで男に近づく女狐だと思い込んでいるのだ。密かにブラントを慕うキアは、潔白を証せないのがもどかしいと同時に、彼のような、もてる男性を避けたい理由もあった。母を傷つけた女癖の悪い父と同類に思えるのだ。幼い頃、父に醜いと疎まれた心の傷のせいで、男性と距離をおいてきた。そんなキアの複雑な思いなど知らず、自分が迫ればいちころとばかりに、ブラントは熱い瞳に蔑みの色をにじませ、誘惑の魔手をのばすが――

    ■巧みな心理描写と起伏に富んだストーリー、とびきりセクシーな愛の表現が持ち味のマクシーン・サリバン。臆病だから恋ができないのか、恋をするから臆病になるのか――そんな恋の謎を楽しみつつ、最後まで一気読みしてしまう面白さを、ぜひご堪能ください。
    *本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン傑作選となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 愛とは無縁に生きてきた。彼の瞳に溺れるまでは。

    海辺にある親戚の領地を取り仕切るタムシンには、秘密の日課があった。それは、人目を盗んで裸で泳ぐこと。ある日タムシンが泳いでいると、突然海の中から男性が現れて彼女の両肩をつかんだ。そして生気を求めるようにキスをした。男性はタムシンを抱き上げて砂地を横切り、そのまま意識を失った。大天使を彷彿とさせる、たくましく美しい金髪の男性――どこか冷徹な雰囲気のある彼は、とびきりのハンサムだ。冷えきった彼を屋敷に運ばせ、風呂に入れて介抱していると、悪態をつきながら青い目を見開いた彼がふとタムシンを見つめた。そのときタムシンは恋に落ちた。彼が侯爵だとは夢にも思わずに。

    ■クリスと名乗るその男性の魅力は抗いがたく、タムシンは束の間の喜びを自分に許して身も心も彼に捧げます。やがてある事件を機にクリスは侯爵の身分を明かし、タムシンは別世界に住む彼への想いを持て余して……。甘く儚い愛の夢、〈不肖の四貴族〉第3弾です。
  • 見知らぬ伯爵の匂い立つ魅力に、乙女の胸はざわめいて……。

    「君たちに関することはすべて把握するのが僕の役目だ」ロンドンに出てきたばかりのテッサとその妹たちは、傲慢な伯爵ペイトン・ラムスデンを前に戸惑いを隠せなかった。生前の父が、私たちが全く知らない男性に後見役を頼んでいたなんて。比類なく美しい伯爵は姉妹の日常にたやすく溶け込み、寄る辺なきテッサの疲れた心を巧みに解きほぐしていく。舞踏会で彼とワルツを踊ったあとに物陰で唇を奪われ、生まれて初めての喜びに漂うテッサは夢想だにしなかった。彼の唇からこぼれる言葉はすべて偽りだということを――甘い愛の囁きも、彼が後見人であるという話も。

    ■特殊な事情により極秘の任務を帯びて姉妹を守護するペイトンと、そんな彼への恋心を密かに募らせるテッサ。制約に縛られながらもどうしようもなく惹かれあう二人に、やがて命の危機が訪れて……。2018年RITA賞ファイナリストが描く激動の愛をご堪能ください!
  • 愛しているからこそ信じたい……。でも、愛ゆえに真実を知るのが怖い。

    弟と暮らすジェインはゆくゆくは独り郊外で生きていくつもりだった。ところが、さる令嬢のつき添い役を務めることになり、令嬢の後見人である富豪貴族ポールと出会って心境が変化し始める。彼は異国の地で巨財を成し、社交界デビューする令嬢を後見するためにイギリスへ帰国したといい、ジェインと過ごす時間は自然と多かった。やがて気づけば、ジェインは優しい彼を愛するようになっていた。しかし募る想いとは裏腹に、彼を信じていいものか迷っていた――ポールは彼女に求婚する一方、婚約のことは内密にと念を押したのだ。これが本物の愛ならば、なぜ秘密にしなければならないの?そんななか風の噂で、異国に彼の妻子がいるのではないかと耳にし……。

    ■ポールがジェインのことを令嬢のつき添い役と聞き、どうせ辛辣で口うるさい老女だと思い込んでいたところ、実際の彼女を見てその美しさに一目惚れしたのは確かでした。けれども、世に知られざる彼の過去のしがらみが、ふたりを恋の迷宮へと手招きして……。
  • 手の届かない貴族に恋したシンデレラ。身の程知らずと社交界は指差すけれど……。

    ジョアンナは赤ん坊のとき女学校の玄関先に捨てられ、そこで育った。だが19歳になったからには、女学校を出ていき、家庭教師として一人で生きていかなければならないのだ。親友や先生たちと別れるのは悲しくて不安だけれど、派遣先の准男爵家の屋敷で家族の雰囲気を初めて味わえるかもしれない。ところが、待ち受けていたのは一家の娘たちに侮辱される日々。ある日、令嬢の付き添いとして舞踏会に同行したとき、彼女は威風堂々とした貴公子、ルーク・プレストンに窮地を救われる。身分の低い自分にも優しく接してくれるルークに恋心を抱いたものの、伯爵家の跡取りをもうけるための花嫁を探す彼は雲の上の人で……。

    ■ヒストリカル・ロマンスの期待の新星、ジョージー・リーが本作で日本デビューを飾ります。両親の顔を知らずに育った捨て子のヒロインが、釣り合うはずもない伯爵家の子息に恋してしまうとは……。感動的な愛がたっぷりつまった珠玉のシンデレラ・リージェンシー!
  • いつから心まで離れてしまったの?ずっとあなたのそばにいたかったのに。

    父の住む異国で開かれたパーティで、ニッキーは思わぬ人物と再会した。女性たちの目を引きつけてやまないその男性とは、かつて彼女が熱い恋に落ちて結婚したものの、4年前に別れたブレイク。仕事で世界中を飛びまわる彼との生活はすれ違いの連続で、愛されていないと感じた彼女は悲痛な思いで離婚を申し出た。心の中では、“お願いだから、止めて”と叫びながら。しかし必死の祈りもむなしく、彼はあっさりと承諾したのだった。とうに葬ったはずの悲しみに襲われ、その夜、ニッキーは枕を濡らした。だが衝撃はそれにとどまらず、翌日、何者かに誘拐された彼女は、背後から囁かれる声に凍りついた――それは、冷たい元夫の声だった。■相手を深く愛しているからこそ、自分も愛されたかった――そんな若妻の心の叫びを知ってか知らずか、決して愛の言葉を口にしなかった年上の夫。はらはらどきどきの展開の中、ときに冷たく、ときに激しく火花を散らすふたりの再会ロマンスをお楽しみください。
  • 美貌の貴公子に恋した娘は、自分が囚われの身とも知らず……。

    両親を亡くしたのを機に、自分が里子だったと知った19歳のリゼット。今は、質素だけれど平穏に暮らしてきた田舎の農場を出て、実の母だという女性を手伝ってパリの酒場で働いている。ある日、クリスチャンと名乗る伯爵と出会い、高貴で美しい彼とたちまち恋に落ちた。そして、一緒にイギリスへ渡ろうと誘われると、リゼットは冷たい母のもとを離れ、初めての恋に懸けることにした。ところが、いざ到着したあとで、隠されていた真実を知り愕然とする。じつはクリスチャンの正体は諜報員として働くイギリスの公爵で、彼女は人質としてこの国へ連れてこられたのだった!■エリザベス女王に賞賛された名作家キャロル・モーティマーによる〈孤高の公爵シリーズ〉の第6弾です。いよいよシリーズ完結となる本作は、あっと驚く展開が待ち受けているハラハラドキドキのドラマティック・リージェンシー。堂々のフィナーレをご堪能ください!
  • 結婚しよう……ですって?私のことを愛してなどいないのに。

    ジェシーは数年来の恋人だった大富豪ネイトの屋敷を訪れた――妊娠したことを知らせるために。ネイトとは出会ってすぐに惹かれ合い、情熱的な関係を続けてきたが、気まぐれな彼はふたりの仲が進展しそうになるたびにジェシーを遠ざけた。彼女がどれだけ傷つくかなど、まったくおかまいなしに。先日、また距離を置こうと告げられ、ジェシーの心は限界を迎えた。ところが、別れを決意した直後に身ごもっているとわかったのだ!彼はわたしを愛していないのだから、結婚はありえない。これを最後に姿を消し、ひとりでこの子を産み育てよう。しかし、ネイトは妊娠のことを聞くとすぐに結婚を迫ってきて……。■次なるダイアナ・パーマーとの呼び声高いキャシー・ディノスキーの新作は、予期せぬ妊娠がテーマです。突然の求婚に驚き、それを拒んだジェシー。するとネイトは、彼の屋敷にともに住もうと提案し……? 本作は『独身富豪は理想の父親』の関連作です。
  • 孤独を愛する公爵に拾われた、帰る家も名前もない娘……。

    ある日、ロザラム公爵グリフィンは馬車で領地へ帰る道中、突然飛び出してきたネグリジェ姿の娘をはねてしまった。泥だらけで地面に倒れた彼女は意識を失っていたため、やむなく公爵邸に連れ帰って介抱することにする。一方、眠りから覚めた娘はいっさいの記憶がないことに戸惑った。このたくましくて美しい男性は誰……いいえ、それより私は誰?「君の名は?」そう尋ねられて答えに窮していると、公爵と名乗る彼に、美しき女性を意味する“ベラ”と名づけられた。思わず胸を高鳴らせるベラだったが、鏡を見てすぐに自戒した――こんなみすぼらしい私を、公爵様が本気で美しいと思うはずがないわ!

    ■エリザベス女王からも賞賛される名作家C・モーティマーの大好評〈孤高の公爵シリーズ〉の第5弾。圧倒的な存在感の公爵と儚げな娘の取り合わせは、さながら『美女と野獣』を彷彿とさせます。巻末には横浜国立大学の小宮正安教授による歴史解説コラム~ヒストリカルへの招待~第4話【天使か? 悪魔か? 「後見人」】が掲載されています。
  • ●『気高きシーク』ギャビーはアラブの王国ザンタラに飛んできた。旅行中の兄が麻薬所持の嫌疑で逮捕されてしまったのだ。冤罪を晴らして兄を釈放してもらうには、国王に直訴するのが一番だろう。そこでギャビーは金色に輝く宮殿に忍び込んだが、皇太子ラフィークに見つかり……。●『結婚はナポリで』悩んだ末、キャサリンはイタリアのナポリを訪れた。亡くなる直前の母親からその存在を知らされた実の父親に会うために。ところが待ち合わせ場所のホテルに実父は現れない。緊張を募らせた彼女は、アレッサンドロ・ルチェッシという男性から不意に声をかけられる。●『覆面の恋泥棒』父親の決めた婚約者が不実で下劣な男だと知り、准男爵の娘セーラは息が止まるほどの衝撃を受けた。心を静めて今後のことを考えようと田舎道を進んでいたとき、目の前に覆面の男が現れる。男に唇を奪われたセーラは、われ知らずとんでもないことを口にしていた。
    *本書に収録されている各作品は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ■奔放な公爵の改心キャロル・モーティマー/高橋美友紀 訳

    巨万の富を誇るルーファスは数週間前に公爵の称号を受け継いだばかり。領地の管理人が夜逃げしたという知らせを受けて現地に向かったところ、森の池のほとりで若く美しい娘と出会い、思わずキスしてしまう。彼女が教区牧師の品行方正な妹アンナだとは知らずに。■大富豪の逃げた花嫁クリスティン・リマー/高木晶子 訳

    やり手実業家のジャックは、父の会社との合併目的で私に求婚したんだわ! 花婿の不実を知ったメロディは式の直前に教会から逃げだし、静かなリゾートホテルにやってきた。心の傷を癒やそうと思ったのもつかの間、追いかけてきたジャックに妊娠を悟られ……。■赤ちゃんがかけた魔法マリー・フェラレーラ/藤倉詩音 訳

    シングルマザーのマリッサは育児講座でアレクと出会った。妻を出産時に亡くした彼は1歳の息子を一人で育てているが、仕事との両立は難しいという。アレクに育児の腕を見こまれ、マリッサは彼の家に住みこむことになった――恋愛関係は絶対になしという約束で。

    ■エリザベス女王にも認められた作家C・モーティマーら、名だたる作家の選りすぐりの物語を3話収録
  • つらかった白い結婚が終わりを告げ、今また降りかかる、いわれなき責め。

    社交界の貴婦人は誰もが、伯爵未亡人マライアを見て眉をひそめる。彼女は5年前に親ほども年上だった夫が亡くなってからというもの、妖艶な美貌を武器にあまたの愛人を作っているともっぱらの噂だった。そんな醜聞を信じた男が一人、マライアのもとを訪れた。ウォルフィンガム公爵ダリアンは端整な顔に蔑みの色を浮かべ、弟をたぶらかすのはやめろと一方的に彼女を咎めた。事実無根だわ! 本当の私は男性に愛されたことさえないのに……。だが、そうとは知らないダリアンの傲慢な責め口調に耐えきれなくなり、マライアは思わず彼の肩に手をやり、押しのけてしまう。すると、どうしたことかダリアンは息をのみ、その場で気を失った――。

    ■蜜に群がる蜂のような花嫁候補たちをかわし、気の合う公爵仲間との絆を重んじる男たちを描く〈孤高の公爵シリーズ〉。第3弾となる本作は、互いに秘密を抱えたヒーローとヒロインの物語です。円熟の境に入ったC・モーティマーの、息もつかせぬ展開をご堪能あれ。
  • ◆『指輪はイブの日に』― トニー・ダンゼッタは高校時代の友人の訃報を知り、急遽故郷に戻った。友人はミリセント・エバンズという悪女のせいで、自殺に追い込まれたという。猛烈な怒りに駆られたトニーは、弔問に現れたミリセントを罵倒し、憤怒の形相で詰め寄った。とたんに彼女の顔は青ざめ……。

    ◆『王子様と聖夜を』― クリスマスイブの前夜、フェリシアは十年前に別れたきりだったギデオンと思いがけない再会を果たした。二人は高校時代、学校の演劇公演でロミオとジュリエットを演じ、実生活でも恋人同士だったのだ。クリスマスの休暇を一緒に過ごすうち、二人の胸に昔の恋がよみがえる。

    ◆『魅惑の舞踏会』― 貴族の令嬢ローワンは、友人ペネラピが気の進まぬ結婚を強制されて悩んでいることを知った。その縁談は、相手の伯爵と共に招待された大邸宅でクリスマス休暇を過ごしている間にまとまることになっている。ローワンは友人の衣装係になりすまし、縁談をこわそうとするが……

    ◆『忘れえぬクリスマス』― 今日はクリスマスイブ。海軍に勤務するレン・ドーバーはボストンへ向かう列車を待っていた。彼は固い決意を胸に、家族が、そして恋人エイミーが待つ故郷へ帰る途中だ。雪のせいで遅れていた列車がようやく到着し、彼は安堵したものの、今度は脱線事故に巻きこまれてしまう。
  • 『クリスマス嫌いの億万長者』-“クリスマスに必要なものを大至急家に届けてくれ”ソフィーは億万長者マックスの無茶な依頼を引き受けるはめになった。大切な行事をすべて人任せにするなんて! あきれながら脚立にのって玄関の飾りつけをする彼女の前に、突然帰宅したマックスが現れ……。

    『ドクターの意外な贈り物』-ジェニファーは医師の夫アレックスと結婚し、4人の子供に恵まれた。慌ただしい日々を送っているものの、いまだにアレックスの妻への愛情深さは申し分ない。でも、彼女は夫に言えない秘密を抱えている。やがて、その秘密を最悪の形で告白する日がやってきた。

    『ボスと秘書だけの聖夜』-クリスマス間際、ボスのリュックから出張への同行を求められ、秘書のアメリアは驚いた。不動産業界で頭角を現す彼には休暇など関係ないらしい。買収交渉に赴いたスキーリゾートで、さらなる驚きが待っていた。憧れのボスと同じ部屋に泊まることになったのだ。

    『聖夜の贖罪』-子爵のシンクレア卿――愛しながらも別れざるを得なかった人。未亡人のキャロラインは重要なことを伝えるべく、6年ぶりに彼と会った。だが、いまだに裏切りを許せない彼は彼女を責める。父親の借金のため、怪物のような伯爵と結婚するしかなかった事情も知らず。

    『真夜中の奇跡』-看護助産師のケリーは初恋の男性――サミュエル・ワトソンの牧場に駆けつけた。誰かが産気づいたらしく、手助けを求められたのだ。だが、12年ぶりの再会に胸を震わせるケリーに、彼はつれなく言い放った。「きみの助けなど必要ない。一刻も早く出ていけ」
  • 『かけがえのない贈り物』―ロージーは人気映画俳優ジョシュア・ホークレー――ホークの付き人を急遽つとめることになった。インフルエンザで寝込んでしまった父ドナルドの代役としてだ。ところが、ホークはロージーのことを自宅に押し入った熱狂的なファンだと勘違いし、彼女に厳しい警告を発する。

    『億万長者とクリスマス』―コリーヌは会社経営者のアレックスと結婚して十二年になる。だが、今や億万長者となったというのに、彼は仕事一筋で家庭を顧みようとしない。このところは別居生活が続いている。明日のクリスマスイブさえ一緒に過ごせないと言ってきたら、彼女は離婚する覚悟だったが……。

    『真夜中の情熱』―実家に連れていく恋人さえいないなんて。名門エリオット家の豪邸で開かれたパーティで、もうすぐ三十歳になるクロエは大きなため息をついた。そんな彼女の前に現れたのは、高校時代の上級生ライダー・マクフィー。同じく招待されたと言う彼を、クロエは急に意識してしまう。

    『海賊のキス』―夫に先立たれたルシンダは、過去の苦い思い出を忘れ去り、分別のある女性として家庭教師をつとめている。ある日、滞在中の大きな屋敷の庭で、ルシンダは信じられないものを目撃してしまう。それは、かつて彼女を捨てて海賊になった婚約者ダニエル・ド・ランシーの姿だった。

    *本書に収録されている「かけがえのない贈り物」は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 冷酷非情な公爵はまるで優雅な野獣。わたしを怯えさせ、また魅了する……。

    親友たちと杯を交わした帰り道、公爵ザカリーは謎のレディと出会った。黒いベールで全身を隠した彼女は重大な秘密を告げに来たと言い、世間が知らないはずの、彼の“影の姿”も知っているらしい。ザカリーの瞳に妖しく獰猛な光が宿った――危険だが興味深い娘だ。彼は抵抗する隙も与えず彼女を軽々と担いで屋敷まで運ぶと、みずからの寝室に連れていき、正体を明かすよう詰め寄った。すると、驚くことにベールの下から姿を現したのは、10カ月前、彼との婚約を破棄して異国へ逃げたジョージアナだった。あの生意気な小娘が今さらなぜ? ザカリーは冷酷にほくそ笑んだ。彼女が真の目的を白状するまで、しばらく籠の鳥にして楽しんでやろう。

    ■結婚市場にあふれ返る花嫁候補には興味を示さず、気の合う仲間と紳士クラブに集う男たちを描く〈孤高の公爵シリーズ〉第2弾。冷酷非情な放蕩貴族として有名なホークスミア公爵が主人公の本作は、ある逆境に置かれた元婚約者とのドラマティックな再会物語です!
  • 悪党にさらわれ、塔に囚われた無垢な令嬢。数週間後、帰宅した彼女の純潔は……?

    二十歳になっても社交の場になじめない内気な貴族令嬢ペルセフォネ。ある日、自宅の敷地の丘で馬に乗る見知らぬ長髪の男にでくわした。顔は髭で覆われ、片眼には黒い眼帯。まさか……海賊?逃げだしたペルセフォネを、男は強靱な腕でやすやすと捕まえ、渓谷の奧の塔に閉じ込めた。ああ、きっと私に何かするつもりなんだわ!ところがハデス卿と名乗ったその男は、高い教養を持ちあわせた優雅な物腰の実に魅力的な人物だった。あなたは本当に悪党なの? 数週間後、ペルセフォネはひそかに解放され、自宅へと戻された。やがて訪れた社交シーズン。舞踏会に出たペルセフォネは紹介された侯爵の顔を見て絶句する。ハデス卿! あなたがなぜここに?■好評を博してコミックにもなった『臆病な女神』や大きな話題を呼んだ『灰色の伯爵』の著者、パトリシア・F・ローエル。皆さまから切望されていた彼女の新作をお届けします。ギリシア神話にちなんだ名前を持つ無垢なヒロインの恋のゆくえにご注目ください。
  • 最愛の人のために守ると誓った純潔。
    もし、その相手があなただったなら……。

    貧しい家に生まれ、身持ちの悪い母と姉を見て育ったアイリーン。彼女はただ一つ、自分に誓っていることがあった──愛する人とめぐり逢い結婚するまで、純潔を守り通すこと。だが親友の結婚式で彼を見たとき、一瞬その決意が揺らいだ。プレイボーイと噂の砂漠の国の首長シャリフがあまりに美しく、あまりにセクシーで、あまりに尊大だったから。シャリフはうぶなアイリーンをやすやすと誘惑して唇を奪うと、いつものごとく強引に彼のベッドへ連れ去ろうとした。ところが彼女の予想外の拒絶に遭い、酷く困惑したようだった。翌朝、アイリーンはシャリフから今度は驚くべき提案をされて……。■乗りに乗っている人気作家ジェニー・ルーカスの、胸に迫るせつないシークのロマンスです。徐々に明らかになるシークの悲しい過去、無垢なヒロインの思い……もう涙が止まらない!
  • どうしてこの場所にケランが? ホワイトハウスで秘書を務めるペネロペは我が目を疑った。大統領の子息である彼とは、6年前に別れたはずなのに。「きみを取り戻しに来たんだ」ケランの言葉に熱い想いがこみ上げたが、彼女には喜んではならない事情があった。
  • 愛を求めてはいけない。
    私は偽りの花嫁だから――。

    「僕と結婚してほしいんだ」逞しくセクシーなボス、リアムの突然の言葉に、フランチェスカは困惑した。いったいどういうこと?初めて出会ったときから、リアムに惹かれていた。だが彼はプレイボーイで、結婚には向かない男性だと感じていたのだ。そのリアムが会社の大株主である大叔母に、早く身を固めなければ会社を任せられないと結婚を急かされ、思いついたのが偽装結婚なのだという。悩んだすえ、フランチェスカはプロポーズを承諾し、幸せな婚約者を演じることに努める。二人の関係に愛は必要ないのに、リアムへの愛は増していくのだった。報われない想いを胸に、フランチェスカは偽りの結婚式を迎えるが……。■〈禁じられた恋のゆくえ〉5話目は、結婚を命じられたプレイボーイと、愛される結婚を夢見る部下のせつない偽装結婚の物語です。
    そして最終話は、ついにアリエラがヒロインに! プリンスとの恋をジェニファー・ルイスが描きます。
  • ずっと音沙汰なしだった不実な夫を、
    なぜ愛さずにいられないのだろう?

    カジノ王の億万長者の夫コンラッドと別居して3年。
    ジェインは夫を忘れたくて、悩んだすえ指輪をルーレットに賭けた。
    プロポーズされたときは幸せの絶頂にいたのに、結婚すると夫は、
    たびたび理由も告げず長期間家を空けた。私は愛されていない――
    残酷な事実に気づいて家を出たあの日。すべて忘れてしまえたら……。
    ルーレットが回り出し、息を詰めたそのときだった。コンラッド!
    ふらりと現れた夫の姿を見て、体がたちまち熱く反応したことに
    ジェインは愕然とした。もううんざり。気分次第でふいに帰宅する暴君に
    求められるまま、ベッドの相手をするだけの妻なんて。
    そんな彼女の思いを見透かしたかのように、コンラッドはあざけった。
    「残りの人生を、僕とベッドを分かち合わずに過ごす覚悟があるのか?」■〈罪をあがなう億万長者〉、2話目をお贈りします。数年ぶりに再会した夫が計画した48時間の誘惑作戦とは?! 3話目は、コンラッドの親友、マルコムの赤ん坊をかつてひそかに産んだヒロイン
    の波瀾の恋を描きます。ご期待ください。
  • 悩んだ末、キャサリンはイタリアのナポリを訪れた。亡くなる直前の母親からその存在を知らされた実の父親に会うために。ところが待ち合わせ場所のホテルに実父は現れない。緊張を募らせた彼女は、アレッサンドロ・ルチェッシという男性から不意に声をかけられる。
  • 両親亡き後、ブライオニーは名づけ親に引き取られ幸せに暮らしていた。ところがある日、名づけ親が病気で突然この世を去り、ブライオニーは耳を疑うような遺言を聞かされることになる。名づけ親の甥ルークと結婚した場合にかぎって、屋敷や財産の相続が認められるというのだ。ルークといえば、子供のころ悪戯や意地悪をされた記憶しかないが、いまや彼は子爵家の跡継ぎとなり、放蕩三昧の日々らしい。「あなたとの結婚は、お金のために身を売るようなものだわ!」そう叫ぶ彼女に、ルークは意味深長な笑みを浮かべて言った。「勘違いするな。君に対して夫の権利を行使するつもりはいっさいない」
  • ルーシーはアラクルの有力一族の長、ラフィと恋に落ちて身ごもり、彼の祖国に嫁いできた。不幸にも夫の留守中に流産し、悲報を伝えようとしたが、連絡がつかない。クリスマス前にやっと会えたとき、彼女は罵られた。「君は玉の輿狙いで妊娠も流産も嘘だ!」
  • 国の古いしきたりに縛られた王女ジュリアナは、地中海に浮かぶ王国の皇太子エンリケと結婚することになった。たとえ政略結婚でも、もっと自由な国へ行けるなら本望だ。そんなことを思いながら、これから暮らす城を見上げたとき、とつぜん、彼女の足元を小さな子猫が走り抜けた。「おっと、危ない!」転びそうになったジュリアナを抱きとめたのは、日に焼けて精悍な顔立ちをした、海賊のような男性だった。もしかして、この人がわたしの婚約者なの……?激しい胸の高鳴りは治まらなかった。彼がエンリケの弟で、放蕩者として悪名高い、アレハンドロ王子だとわかったあとも。■大好評をいただいた『絆のプリンセス』で、ニコ王子の完璧なフィアンセとして描かれたジュリアナ姫の物語です。プリンスという立場も束縛も嫌い、自由な海だけを愛するアレハンドロに、彼女はひと目で恋してしまったようですが……。
  • リバティーはわが身の不運を呪った。恋人の浮気現場を目撃したうえに、今度は不注意な運転のせいで最新型のメルセデスベンツと接触事故を起こしてしまったのだ。車から降りてきた男性は、弁償するという彼女の連絡先もきかず自分の名刺を渡すと、さっさと立ち去ってしまった。いったいどういう人なのかしら?疑問はその夜すぐに解けた。父と出かけたロンドンの高級ナイトクラブで、あの男性カーターが有名モデルと親しげにしていた。彼はここの経営者で、ロンドンの半分を手中に収める人物だという。彼女に気づいたカーターは、大胆にも誘いを仕掛けてきた。「もしディナーにつきあってくれたら、保険のことは忘れよう」
  • 過保護で保守的な家族から自立したい一心で、グウェンは専門学校を卒業後、イギリスからフランスに渡った。社交的で商才のある女友達とレストランを始めたところ、グウェンの料理の腕前が評判になって順調に客が増えた。ところが、突然その女友達が姿をくらましたせいで、あっという間にレストランの経営は逼迫する。そんなある晩、グウェンは自分の店で行われたパーティで、プレイボーイで有名な伯爵、エティエンヌ・モローと出会った。酔っ払い客にからまれたところをエティエンヌに助けられ、グウェンは彼の城で熱い一夜をともにしてしまう。翌朝、金銭的に援助するから愛人になれと言われるとも知らず。
  • ニコロ・ダンテは高級ホテルのスイートルームで、カイリーという名の女性に手渡された書類をにらみつけていた。ダンテ家のダイヤモンド鉱山は元々カイリーの亡き祖父のもので、彼女は自分にも鉱山の所有権があると主張してきたのだ。確かに書類に不備はないようだが、ニコロは直感で感じ取っていた。彼女は嘘をついている。ぼくを騙して金を取る気なのだと。案の定、ニコロがかまをかけるとカイリーは尻尾を出し、勝算がないと悟るや、そそくさ逃げだした。そして追いかけるニコロの目の前で、道に飛びだし車に轢かれてしまう。困ったことに意識を取り戻したとき、カイリーは記憶を失っていた。
  • ヘザーは、昼は補助教員、夜は海運会社で派遣社員として働いていた。ある晩、仕事先で空腹のあまり倒れてしまったところを、ずっと憧れていた社長のテオ・ミケルに助けおこされる。思わぬ幸運を噛みしめていたのもつかの間、彼のお節介のせいで派遣の仕事を首になってしまう。数週間後、責任を感じていたテオが、住みこみで家政婦の仕事をしないかと持ちかけてきた。ヘザーは大喜びで引き受けたが、息子の結婚を望むテオの母に恋人だと勘違いされたことから、彼と同じ寝室を使うはめに……。
  • 人付き合いが苦手で、派手な生活には縁のないジーナ。彼女はこのたび、絵本作家として名誉ある賞を受賞した。その記念にと行われたサイン会で、子供にまじって彼女のサインを求める男性がいた。彼の名はケイス・フォーチュン。有名な富豪一族の一人で、毎日のように新聞の社交欄をにぎわせている。ケイスはあろうことか、サイン会を終えたジーナをデートに誘った。なぜ彼のようなゴージャスな男性が、私を誘うの?警戒しつつも、ジーナはひそかな胸の高鳴りを無視できずにいた。もちろん、彼が残酷な計画を秘めていることなど知る由もなかった。
  • 景観設計士のシーリアは、元恋人サリムが住む砂漠の国へと赴いた。まさかサリムから仕事を依頼されるとは、夢にも思わなかった。彼と出会ったのは、ともにアメリカの大学にいたころ。やがて愛し合い、身も心も捧げたシーリアに、彼は無情なほど一方的に別れを告げ、国へ帰っていったのだ。その後、四年前に偶然ビジネスの場で顔を合わせ、再燃した情熱に身を委ねたが、またもあっさり捨てられた。それでもシーリアがこの地を訪れたのには、ある理由があった。ずっと言えずにいた秘密を、サリムに明かさなくてはいけない。再会した一夜に子供を身ごもり、そして密かに産んだことを。
  • 元トップモデルのタラは、かつて愛した人に裏切られたあげく“魔性の女タラ”としてタブロイド紙にあることないこと書き立てられ、世間から冷たい批判を浴びせられた。以来、彼女は化粧もせず、体のラインが出ない服を好み、男性とのかかわりをいっさい避けて慎ましく暮らしてきた。そんなタラの前に現れたのが、アンジェロ・ゴードンだ。タラが勤める会社の経営者で、信じられないほどセクシーで魅力的な人。しかもほかの女性には目もくれず、タラだけに誘いをかけてくる。最初は戸惑いつつも、タラはしだいにアンジェロに心を開いていった。ただ、時折彼が見せる冷淡な表情が、なぜか心に引っかかっていた。
  • 彼に息子の存在を気づかれてはだめ。きっと取り上げられてしまう。■投資銀行のインターンとしてロンドンで働き始めたジェッサは、大口顧客であるタリクと出会って恋に落ちた。情熱的な時間を過ごすうちに妊娠が判明し、彼女は今後のことをよく考えるために数日ほど友人宅に身を寄せた。ところが、その間にタリクは不意に姿を消してしまう。メディアの報道から、ジェッサは驚くべき事実を知って呆然とした。中東の王国ヌールで王一家が殺害されたため、王族の一員であるタリクが急遽帰国し、新しい王となったという。それから5年後、ジェッサの勤め先に突然タリクが現れ、あろうことか、もう一度だけ夜をともに過ごしたいと言ってきた。■先月発売の『売り渡されたプリンセス』で鮮やかな日本デビューを飾ったケイトリン・クルーズ。今月は情熱的なシークの子供を身ごもってしまったヒロインの愛と苦悩の物語をお届けいたします。

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