『恋愛、ハーパーコリンズ・ジャパン、グレース・ドタール、101円~400円(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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「奥さん、オナニーしてるってこと?」
「熱にうかされてる。自分じゃどうしようもない」
ヘイルが仕事でひと月近くも留守にして家に戻ると、妻が熱を出して眠っていた。
驚いたことに、彼女は眠ったままヘイルの名をつぶやきながら、毛布の下で自分の体を愛撫しはじめた。
妻が親指で自らの胸にそっと力を加えるのを見つめるうち、ヘイルの口が乾いてきた。
顎が上がり、ネグリジェのひだ飾りの上に、なめらかな首があらわになる。
妻が体の中央で、手の届くかぎり下のほうへ手を伸ばす。
上掛けの下で指がひくひくと動くのがわかった。
ヘイルの全身の血が騒ぎだす。妻は欲情しているのだ。
「ヘイル」彼女の動きのリズムが乱れ、呼吸も乱れた。
妻はおれの夢を見ている。おれを求めている。
ヘイルは座り直した――急な鬱血で太さと長さを増したもののために余地を作り……。 -
船長が、ふくらみに舌を這わせる。
「むきだしにしてやるから待ってろ」
ガートルードは、修道院から海賊船の船長へ差し出された。
それがなんであろうと、船長が彼女に求める役目を果たすために。
湯浴みをしていた船長がざばと湯から上がる。黒い毛の奥に隠されているそれが、
まるで彼女に触れようとするかのように伸び、ふくらんで、こちらを指さしている。
目をつぶろうとしたが、できない。船長がガートルードの耳元に口を寄せた。
「その一。海賊は奪う」船長の指が、喉から乳首へとすべっていく。
「その二。海賊は豊かなところから奪う。持ち腐れの宝を狙うんだ」
彼の手が乳房を包み込んだ。熱く、荒々しく。彼女の心臓の鼓動を感じているはずだ。
「その三」彼のささやきが髪をくすぐる。彼の手が、腿の間へ延びる――。
「ああっ、神さま……!」ガートルードの叫びを、船長の熱いキスが塞いだ。 -
老齢の王への貢ぎ物にされる前夜――
筋骨たくましい兵士が、寝室に現れた。
「女にとっての“肉体の悦び”をぼくが教える」
明日、フィロミーナは見知らぬ男ベンヴェヌート王の妃となる。
少女の頃から、自分には愛する人との結婚という選択肢がないことはわかっていた。
もっと大人になると、女の悦びを求めることも叶わないことを知った。
フィロミーナは、王宮の回廊に立つ、りりしい戦士の裸像を見つめながら思った。
あんなにたくましく、硬い肉体を持つ男性に抱かれたら、どんな感じがするのかしら?
彼女の夫となる男は、国を治めるほどの地位にあるのだから、きっと老齢だろう。
国の平和のため、王を支え、よき妻になろう――そう心に誓っていても、
戦士の像を見る度に、フィロミーナの胸は疼き、唇からは切ないため息がもれた。
そんな彼女をいつも見守っていた侍従は、その夜、フィロミーナにある贈り物をする。
戦士の像に似た兵士ダンテを彼女の寝室に手向けたのだ。一夜限りの悦びを授けるために。
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