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『恋愛、文春文庫、1円~(文芸・小説、マンガ(漫画))』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全79件

  • 「わたしの幸せな結婚」シリーズ累計800万部
    顎木あくみの帝都を舞台にした新シリーズ始動!

    夜鶴女学院に通う天水朝名16歳。
    手首に浮かんだ痣のために家族から虐げられていた。女生徒たちが新しく赴任する美男子の国語教師・時雨咲弥の話題に花を咲かせる中でも、ひとり距離を置く。
    そんな朝名に思いがけない縁談が舞い込む。薬問屋を営む天水家に好都合な話で……。

    帝都を舞台に新たな和風恋愛ファンタジーが始まる!
  • 恋愛なき時代のベストセラー恋愛小説、ついに文庫化!
    精神科医・藤代に大学時代の恋人から手紙が――失った恋に翻弄される十二か月。『世界から猫が消えたなら』『億男』著者の恋愛小説。
  • 744(税込)
    著:
    島本理生
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    芥川賞候補となった話題作、そしてその後の物語――。

    小説家の千紘は、編集者の柴田に翻弄され苦しんだ末、ある日、パーティ会場で彼の手にフォークを突き立てる。休養のため、祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする。四季それぞれに現れる男たちとの交流を通し、抱えた苦悩から開放され、変化していく女性を描く。
    芥川賞候補作「夏の裁断」と、書き下ろし三篇を加えた文庫オリジナル。
  • 「許せないなら別れる」――彼氏が元彼女を居候させると言い出した。愛してるのは君だけ、と彼は言うけど……。週刊誌連載中から痛快なラストが話題を呼んだ表題作。そして、併録の「亜美ちゃんは美人」は、美人の親友が隣にいるせいでいつも“二番”に甘んじるしかない女子の複雑感情に「あるある!」と思わず頷いてしまう傑作。綿矢流の黒いユーモアと観察眼が光る恋愛小説。第6回(2012年)大江健三郎賞受賞作。
  • 「余はこれから何人の女を抱かねばならぬのだろう」――時は平安。清和、陽成、宇多、若くして即位した天皇たちはそれぞれに孤独な屈託を抱えていた。そして、後宮の女たちは、そんな主上のお訪いを来る夜も来る夜もただひたすら待つのだった。 入内できぬ女の思い。后になっても叶わぬ恋。報われることのない帝の愛。いつの世も変わらぬ、身を滅ぼさんばかりの物狂おしい恋情を描いた時代絵巻。新進気鋭の女性官能作家による平安恋物語誕生!
  • “あやしの森”で出会ったのは、妖魔討伐を生業とする不思議な一族の青年だった

    妖魔が蔓延(はびこ)る明治東京――。複雑な家に生まれ育った令嬢・深山奈緒は、失踪した友人を探すため不気味な噂の絶えない「あやしの森」に足を踏み入れる。そこで出会ったのは、不思議な一族の血を引いた青年・暁月当真だった。ひょんなことから奈緒は当真の嫁候補に選ばれ、共に妖魔がらみの事件を追うことに。恋愛ファンタジーの名手が贈る、浪漫綺譚シリーズの開幕!

    カバーイラストは、『結界師の一輪華』などの装画を手がけるボダックスさんです。
  • 850(税込)
    著:
    一穂ミチ
    著:
    窪美澄
    著:
    桜木紫乃
    著:
    島本理生
    著:
    遠田潤子
    著:
    波木銅
    他1名
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    現代人気作家7人の豪華恋愛アンソロジー

    恋という言葉では到底つつみきれない、たくさんの感情と人生のシーン。
    第一線の現代人気作家たちの手で紡がれる、繊細で豪華なアンソロジー!

    島本理生『最悪よりは平凡』 特別な名を持つ平凡な容姿の私。唯一無二の存在になるにはどうすれば。

    綿谷りさ『深夜のスパチュラ』 バレンタインに手作りチョコを!壮絶な一夜の奮闘の結果は? 

    波木銅 『フェイクファー』 大学の手芸サークルで知った着ぐるみの魅力。数年後……

    一穂ミチ『カーマンライン』 日米で分かれて育った双子のケントとアサミが19歳で再会した。

    遠田潤子『道具屋筋の旅立ち』 容姿に関して隠したい過去を持つ優美は、初めての彼氏の言いなり。

    桜木志乃『無事に、行きなさい』 アイヌの人気デザイナー・ミワと、シェフの男。レストラン改装を境に二人は。

    窪美澄 『海鳴り遠くに』 夫を亡くし海辺の別荘地ですごす私は、彼女に出会ってしまった。
  • 家族3人がそれぞれに抱える秘密
    娘の一恵が留学するミュンヘンに訪れた直樹と妻の由希恵。直樹は若き日のドイツでの恋に心を囚われ、妻は寂しい心の隙間を別の男で埋めようとし、娘は守るべき愛を見つけていた。
    7日間の旅が秘密を抱える家族のあり様を変えていく。
    数多の愛の詞を手掛けた著者が描く、大人の愛のかたち。
    巻末に書き下ろしの「出会い」も収録。

    ※この電子書籍は2020年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 初恋、それは身も心も砕くもの
    父が引き取った少年が、高見澤家に波紋を呼ぶ。三姉妹も母も心をかき乱されて――。現代最高の女性作家が贈る芳醇な恋愛小説。

    ※この電子書籍は2019年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 740(税込)
    著:
    千早茜
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    親を亡くし一人になった20歳の夏、父よりも年上の写真家の男と出会った――。
    男の最後の写真集を前にあのひとときが蘇る。妙に人懐っこいくせに、時折みせるひやりとした目つき。
    臆病な私の心に踏み込んで揺さぶった。彼と出会う前の自分にはもう戻れない。
    唯一無二の関係を生々しく鮮烈に描いた恋愛小説。 

    解説・石内都

    ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 681(税込)
    著:
    村山由佳
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    祭りの熱気に誘われるようにエロスが満ちる。傑作短編集
    農家に嫁いだ舞桜子は、龍神まつりが近づくと夫と激しく交わる夢を見る。隠された忌まわしい事実とは――傑作短編集。

    ※この電子書籍は2019年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 思春期の苦くて甘い心情を、
    鮮やかでポップに描き出す佐々木愛のデビュー作!

    はじめてのことをするたび、彼を思い出す。
    痛々しい自意識過剰、空回る都会への憧れ、思い通りにいかない初恋。
    プルースト効果という言葉を教えてくれたのは、同じクラスの男子「小川さん」だった。
    「はじめてのキスは想像もつかないところでしよう」小川さんはそう言ったはずなのに……

    表題作「プルースト効果の実験と結果」の他、オール讀物新人賞受賞作の「ひどい句点」、
    「春は未完」「楽譜が読めない」の四篇を収録。
    狂おしく瑞々しい10代の心情を鮮やかに描き出す、珠玉の恋愛小説集!

    ※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 711(税込)
    著:
    岸惠子
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    親子の葛藤、女の友情、そして運命の出逢い。5人の男女のさまざまな愛のかたちを、パリと京都を舞台に描き出す大河恋愛小説です。
    表題作「愛のかたち」に加え、「南の島から来た男」を収録。いずれも、悲痛な運命に抗って力強く生きる登場人物の姿が、静かな感動を呼びます。国際派女優そしてジャーナリストとして世界中で活躍をしてきた岸恵子ならではの贅沢でスケールの大きな人生賛歌です。

    ※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 文学賞三賞に輝いた前作『ダブル・ファンタジー』に続く、魂と官能の傑作長編小説。

    脚本家・高遠奈津は、創作の鬼に導かれるようにして夫との穏やかな暮らしを捨てた。
    いくつかの恋を経て、現在は物書き志望の恋人・大林一也と暮らしているが、
    大林もまた奈津の心と身体を寂しくさせる男だった。自分に触れず、遊び歩くばかりの
    大林に気を遣いプレゼントを捧げ続ける日々の中で、元恋人たちと逢瀬を重ねる奈津だったが――
    自由と官能、孤独と愛憎の果てに、奈津がたどり着いた果てとは?

    「週刊文春」連載中から「面白過ぎる」と多くの読者・執筆者を夢中にさせた強烈な吸引力のある一冊。

    解説・辻村深月

    ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 880(税込)
    著:
    林真理子
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    宝塚の娘役・千花
    名門一族出身のライター・萌
    花の盛りのように美しい娘たちに忍び寄る、翳(かげ)りの季節
    絢爛と頽廃。林真理子文学の名作!

    「私たちって、ずうっと不幸にならないような気がしない?」。
    宝塚の娘役・千花は歌舞伎界の御曹子・路之介との恋に浮かれ、
    親友でライターの萌は年上の映画評論家・三ツ岡との贅沢な不倫に溺れている。
    二人の美しい娘たちの前には、甘やかな未来しか広がっていないかに見えたが……
    上流社会を舞台に、幸福の絶頂とその翳りを描き切った傑作恋愛長編。
    解説・酒井順子

    ※この電子書籍は2007年1月に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。
  • 何たることだろうか。
    私は確実に退行しているのだった。
    (中略)
    奈緒が童話を読み、女の豊かさの象徴とも言える大きな乳房で
    私のモノを愛撫するようになってから、自分はさらに退行していった。
    ――本文より

    音楽プロデューサーの塩原達也はバツイチ独身の五十歳。
    良き友人となった前妻と、セックスを愉しむ関係の人妻の愛人がいたが、
    ある日、「母親の行方を探している」と奈緒という女性が突然訪ねてくる。
    二十九歳の彼女と出会い、急速に惹かれていく塩原。やがて関係を迫る彼に対し、
    奈緒が望む性愛の形は変わったものだったが、徐々に甘美な毒にとらわれていく――。
    “禁断の純愛小説”問題作が文庫化!

    解説 村山由佳

    ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 「女は、怖い」のではない「怖いから、女」なのだ。(酒井順子「解説」より)
    脛に傷もつ男女におとずれる恐怖の瞬間。

    結婚式が終わった夜のバー。披露宴の司会をした美女とグラスを傾けながら、花嫁を待っている。
    「あの時もそうだったわね」
    親し気なふたりの会話はやがて、決して花嫁に知られてはならない過去の妖しい秘密に触れて――。
    表題作など、10篇を収録した傑作短編集。

    解説・酒井順子

    *本書は1997年に文藝春秋より刊行された文庫『男と女はいつも怖い 怪談』のタイトルを変更した新装版です。
  • 770(税込)
    著:
    花房観音
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ――。
    ある夜、ラブホテルに偶然泊まり合わせた男女の性愛の営みを、官能と情念の名手が描き出す短編集。

    京都の繁華街にひっそりとたたずむラブホテル。土曜日の夜、逢瀬を楽しんだカップルたちは、翌朝、思わぬ理由でホテルに足止めされる。
    不倫、初体験、出会い系、元恋人との再会……、それぞれの理由で身体を重ねた女と男だが、予期せぬ展開に本音と嘘が露わに……。

    解説・逢根あまみ

    ※この電子書籍は2016年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 673(税込)
    著:
    岩井俊二
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    「Love Letter」から24年――映画「ラストレター」原作小説。
    「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」

    「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」亡くなった姉の未咲の代わりに同窓会に出た裕里は、初恋相手の鏡史郎と再会し、姉のふりをして文通を始める。
    手紙は姉妹の娘たちをも巻き込み、二つの世代の時間を動かし始める――。
    不朽の名作『ラヴレター』から24年の時を経て贈られる、岩井美学の到達点。

    映画「ラストレター」(出演:松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治ほか)の原作小説。

    解説・西崎憲

    ※この電子書籍は2018年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 744(税込)
    著:
    加藤千恵
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    「彼女とセックスできる理由を話して」
    性的不能だと信じていた夫の愛人は、醜く太った中年の女だった。

    専業主婦の日奈子のもとへ、ある日、夫の愛人と名乗る、太った中年女性がやってくる。
    夫のユキは長らく性的不能だったはずで、日奈子とはセックスレスの日々が続いていた。

    いったいいつから、私たちの関係は、こんなにも不安定なものになってしまっていたのか――。
    日奈子は、衝撃のなかで、ある行動に出る。

    どんな夫婦にも訪れ得る、あやうい瞬間。
    繊細な描写で、残酷なまでにむき出される心の機微を描く。

    解説・東直子


    ※この電子書籍は2016年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 東村アキコ氏絶賛「不倫の漫画を描くのに、とても参考になりました」
    女が本当に怖くなる11の物語。

    理由あって、都会から実家に戻った「私」は、年老いた母とペットのマルチーズと暮らしている。
    時どき立ち寄るペットショップの女主人・中山圭子は、犬や猫をあやしながら、さり気なく飼い主から話を聞き出すのが得意。
    圭子のもたらす情報が、「私」のどす黒い過去を甦えらせる――。

    表題作ほか、婚期をのがした娘の子宮切除手術の前夜、娘の傍らで眠る父の悲哀と甘やかな妄想を描く「初夜」。
    バーで独り飲む女にバーテンダーが語った奇妙な体験「眠れる美女」。
    可愛かった妹の人生が低迷してゆくのを見守る兄の心理「いもうと」。
    初めての不倫にふみだす妻のためらい「春の海へ」。
    故郷の町に戻ってきた三人の女たちに渦巻くねたみと憎しみ「帰郷」など、10篇の恋愛官能小説集。


    解説・東村アキコ

    *本書は2005年6月に文藝春秋より刊行された文春文庫『初夜』を改題し、解説を加えた新装版です。収録している短篇は同じです。
  • 612(税込)
    著:
    宮下奈都
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない。
    映画化決定(主演・太賀、衛藤美彩)、本屋大賞受賞作家の瑞々しいデビュー作。

    行助は美味しいたいやき屋を一人で経営するこよみと出会い、親しくなる。
    ある朝、こよみは交通事故の巻き添えとなり、三ヵ月後、意識を取り戻すと新しい記憶を留めておけなくなっていた。
    忘れても忘れても、二人の世界は少しずつ重なりゆく。

    文學界新人賞佳作に選ばれた瑞々しデビュー作。

    *文庫版には「日をつなぐ」(角川文庫『コイノカオリ』収録)も併録しました。

    解説・辻原登


    ※この電子書籍は2016年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 「絶対めんどくさい女になってやると思ったけれど、それもめんどくさい」
    いじめも自殺も恋愛もセックスもすべて日常――17歳の濃密な二日間

    「感情はサブカル。現象はエンタメ。
    つまり、愛はサブカルで、セックスはエンタメ。私は生きているけれど、女子高生であることのほうが意味があって、自殺したどっかの同い年がニュースに流れて、ちょっと羨ましい……。」(冒頭部分)

    女子高生の唐坂和葉は17歳。
    隣のクラスの沢くんへの告白の返事は「まあいいよ」。

    いつもヘッドフォンをつけていて「ハブられている」クラスメイトの初岡と、沢の会話を聞きながら、いろいろ考える。
    いじめのこと、恋愛のこと、家族のこと。

    十代のめまぐるしく変化する日常と感情と思考を、圧倒的な文体で語る新感覚の小説。
  • 「私、欲求不満でどうにかなっちゃうかも」
    セックスレスという名のモンスターに挑む初美は禁断の果実をかじってしまうのか?

    結婚して三年ほどの三十歳の主婦、初美。
    編集者の夫とは仲が良く、優しい彼に不満はないが、夜の営みが間遠に。
    欲求不満で同級生の男と浮気をしそうになったり、義弟に妄想、浪人生を誘惑、果ては乳房を触診する女医にまで発情する始末。

    夫婦はエロさから遠ざかる?
    幸せとセックスレスの両立は難しい?
    “セックスレス”という名のモンスターに挑む主婦は、禁断の果実をかじってしまうのか!?

    解説 小橋めぐみ
  • シリーズ2冊
    815877(税込)
    著:
    中山可穂
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    その音楽は神のものか、悪魔のものか――。カレーの海辺でひとりの熱狂的なモーツァルティアンと出会った伽椰は、情事の果ての長い逃亡生活に終止符を打ち、日本へと舞い戻った。そこで待っていたのは、ケッヘル番号を会員番号とする会員制旅行代理店の奇妙なツアーであり、依頼人の失踪に始まる恐るべき復讐劇の幕開きだった。

    モーツァルトの無数の旋律が狂気の愛と死を招きよせる。中山可穂渾身の長編!
  • 570(税込)
    著:
    中山可穂
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    叶わぬ恋こそ、うつくしい――能の演目に材をとり、繊細なまでに張りつめた愛の悲しみをとらえる作品集。

    雨の気配を滲ませた母子に宿命的に惹かれ、人生設計を投げ捨てたエリート医師(「弱法師」)。

    編集者の愛を得るために小説を捧げ続けた若き作家(「卒塔婆小町」)。

    父と母、伯母の不可思議な関係に胸ふるわせる少女(「浮舟」)。

    能のモチーフをちりばめ、身を滅ぼすほどの激しい恋情が燃えたつ珠玉の3篇。
  • 581(税込)
    著:
    皆川博子
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    三島由紀夫、中井英夫、澁澤龍彦らの系譜を継ぐ“美の幻視者”皆川博子の一頂点を示す珠玉の短篇集!

    男がインパール戦線から帰還すると、妻は情夫と同棲していた。二人を銃で撃ち下獄した男は、出所後、小豆相場で成功。北の果ての海に程近い「司祭館」に特攻帰りの下男とともに暮らす。ある日、そこに映画のロケ隊がやってきて……。戦後の長い虚無を生きる男を描く表題作ほか、現代最高の幻視者が綴る、詩句から触発された8つの短篇。
    「空の色さへ」はポオル・フォル、「蝶」は別所真紀子、今井豊、音羽和俊、「艀」「龍騎兵は近づけり」は横瀬夜雨、「想い出すなよ」はロオド・ダンセイニ、「妙に清らの」はハインリッヒ・ハイネ、「幻燈」は薄田泣菫、「遺し文」は伊良子清白の詩歌が引かれている。

    解説・齋藤愼爾
  • 744(税込)
    著:
    夢枕獏
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    せんちめんたるの詩人、萩原朔太郎。
    記憶を失った埋められた屍体の魂。
    美貌の神父。
    それぞれの視点で語られる摩訶不思議な物語。

    詩人・萩原朔太郎の私生活をモチーフにした、幻想的大正ロマン小説!
  • 人の数だけ、恋の形はある。
    奥田英朗、荻原浩、原田マハ、窪美澄という実力派の直木賞・山本賞作家に、新鋭の中江有里を加えた、豪華執筆陣によるアンソロジー。テーマは“恋愛”。

    28歳の彩子は、付き合って3年の恋人が相談もなく会社を辞めたことにショックを受ける。女友達は条件のいい男を紹介してくれ、彩子は恋人との別れを考え始めるが……。(奥田英朗「あなたが大好き」)

    16歳の僕は、夏を海で過ごすためにばあちゃんの家に来た。夕暮れの砂浜で、その人は子守歌を歌っていた。……とても悲しそうな声で。(窪美澄「銀紙色のアンタレス」)

    1969年、中学生だった僕と彼女は50年後に一緒に宇宙に行く約束をした。その年まであと4年のいま、彼女は病院のベッドの上にいる。(荻原浩「アポロ11号はまだ飛んでいるか」)

    生まれも育ちも京都の善田は、半年前に妻を亡くし、会社を追われ、タクシー運転手となった。ある日、ボストンから来た老婦人をタクシーに乗せ京都を案内することに……。
    (原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」)

    両親が離婚したミサトは、クラブを経営する母親行きつけの美容院のシャンプーボーイと、偶然海の家で会うが……。(中江有里「シャンプー」)

    人の心が織り成す、甘くせつない物語を集めました。
  • 744(税込)
    著:
    千早茜
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    誰よりも理解しながら決して愛しあわない二人

    冷めた恋人、身勝手な愛人、誰よりも理解している男ともだち……
    29歳の女性のリアルな姿と彼女をとりまく男たちを描く直木賞候補作。

    29歳のイラストレーター神名葵は、
    関係の冷めた恋人・彰人と同棲をしながらも、
    身勝手な愛人・真司との逢瀬を重ねていた。

    仕事は順調だが、ほんとうに描きたかったことを見失っているところに、
    大学の先輩だったハセオから電話がかかる。
    七年ぶりの彼との再会で、
    停滞していた神名の生活に変化が訪れる――。

    解説・村山由佳
  • 693(税込)
    著:
    小池真理子
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    生と死とエロス――。著者の真骨頂!

    刹那の欲望、嫉妬、別離、性の目覚め……。
    著者がこれまで一貫して描き続けてきた人間存在のエロス、
    生と死の根幹に迫る圧巻の短篇集。

    ピアニストの佐江は、教え子の少女のホームコンサートで、
    少女の叔父だという男と出逢う。
    音楽堂の暗い客席で、少女の弾くソナチネのメロディに合わせるように、
    佐江と男は視線を、指先をからませていく……。(「ソナチネ」)

    「鍵」「木陰の家」「終の伴侶」「ソナチネ」「千年萬年」「交感」「美代や」の7編を収録。

    「恋愛とはきっとこういうものなのだ。人生のあらゆる出来事に繋がっている。」(千早茜、解説より)
  • ラブストーリーの神様が紡ぐ、純愛と救済の物語
    シングルマザーのカスミと売れっ子デザイナーのユーリ。運命に導かれた二人の恋の行方は…。北川悦吏子脚本連続ドラマのノベライズ。
  • 心とからだのリミッターを外す……
    出張先のタヒチで再会した元彼は、誠実な今の彼とは正反対の官能的な男。
    抑えようとしても心は揺れる。魂が震える恋愛小説。

    銀座の老舗真珠店に勤務する32歳の真奈。
    お局様の女性上司に敵視されつつも仕事は充実し、私生活では年下の恋人と半同棲生活を送っていた。
    しかし、真珠の買い付けに訪れた出張先のタヒチで、元彼の竜介に出会ったことで、真奈の心は揺れ始める。
    生命力溢れるタヒチが真奈を変えてゆく……珠玉の恋愛長編。
    解説・ブルボンヌ
  • 「もう、父親にやられてんの、いやんなっちゃったし」性暴力を続ける義父と、見て見ぬふりをする実母にうんざりして、16歳で家を出た静子の凄絶な青春時代。逃避行、東京への出奔、セックス、中絶、旅館の住み込みからスナックのホステスとなり、マンガ家や歌手への夢を抱いて再び上京、レーサー崩れの男との結婚・破局まで、激流のような、辛苦と希望が交錯する日々。映画化された話題沸騰作『ファザーファッカー』とともに、内田春菊の原点を描く傑作小説。
  • 601(税込)
    著:
    野中柊
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    人の出会いは本当に不思議。父親より1つ年上の男性と結婚した女子高生、亡き妹との約束を胸に恋の遍歴をつづける女性バーテンダー、兄の妻に密かに想いをよせる青年……人が人を想う気持ちや、こんなに好きなのに相手にうまく伝えられないもどかしさ、そして別れへの怯え。性別も年齢も異なる6つの恋愛ドラマは、登場人物がさり気なくリンクして見事な円を描いてゆく。恋愛まっただ中の人も最近恋してない人も、ページをめくる度に恋したくなるオムニバス恋愛小説!
  • 仕事が好きだ。会社に連泊するのも、冷めかけたピザを仕事仲間と食べる夜食も。仕事は自由をくれた。わたしの人生に男はいらない。仕事漬けの日常を気に入っていたはずの三田村奈津美、28歳(じつは処女)に突然訪れた人生初のモテ期! 3人の男を前に、棒に振った思春期を取り戻せるか? 強すぎる母から逃れようと、人生を迷走する3姉妹の次女として、頑なな努力を続けた日々を卒業できるか? 愛すべき恋愛音痴のための、可笑しくて切ないラブストーリー。
  • 傷の癒えぬつらい別れがあった。自由奔放な性に、ひきずられたひともいた。本当の愛にめぐりあわず、とりちがえられた愛もあった。男と女はどのような状態が、一番幸福なのだろうか? 「愛」は古くまた新しいテーマなのである。著者が出会った若い恋人たちの、さまざまな愛のゆくえをたずね、真実の愛を考える恋愛白書十三篇。「なぜ愛なのか。愛について悩むあなたも、この報告、この告白の中から、あなた自身の悩みを解く鍵を見つけて下されば仕合わせである」(あとがきより)
  • シリーズ2冊
    601(税込)
    著:
    渡辺淳一
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    妻子ある建築家・伊織祥一郎は、部下である笙子と4年に及ぶ愛人関係にある。妻子とは別居状態だが、仕事は順調で業界での名声も得て、それなりに満足のいく生活をしている。そんなある日、亡き友人の妹で、美貌の人妻・霞と15年ぶりの再会をはたす。ふたりは惹かれあい、人目を避け情事を重ねてしまう。現代的な魅力をもつ笙子と和服美人の霞、ふたりの間で揺れる伊織だが……。快楽と不倫の深淵に漂う、おとなの愛のかたちを描いて評判を呼んだベストセラー。
  • 孤高の老作家への作家秘書の秘めた想い……表題作、若い男より老人の持つ乾いた匂いに惹かれる愛人……「静かな妾宅」、義理の息子への激しい肉欲……「秋桜の家」、あらゆる美に執着する醜い男……「彼なりの美学」、年下の青年の力強い手の感触に惹かれてゆく中年女性……「シャンプーボーイ」。単純な性愛だけではない、男女のひそやかで強烈なエロティシズムの世界を描いた6篇を収める。きめ細かに官能の世界を描き続けてきた著者ならではの短篇集。
  • 郷里をはなれ、好景気に沸く東京で暮らすことを選んだヒロインたち。仕事で成功すればビッチと噂され、妻子ある男との恋に傷つきながらもつい貢いでしまい、流行の車やバッグを頻繁に買い替える。華やかな日々の果てに、自分は何を求めているのか分からなくなり、ついにはすこやかな身体まで失っていく。母とは違う生き方をめざしたのに、「賢い女」になれなかった自分。それでもやがて、母親となる日が訪れ……。精一杯生きる女性たちに贈る傑作恋愛短篇集。
  • 調教(ドレサージュ)によって女は変貌する……。毎夜くりひろげられる美貌の妻の「調教」。そして、仮面をつけた異国の男たちによって弄ばれる妻の白い裸身を、隠し部屋から覗き見る夫の若い医師──。舞台はフランスの古いシャトウ。中世そのままの城内で行われる淫らな“儀式”が外に知られることはない。はたしてこの背徳の行為は、二人の運命に何をもたらすのか? 恋愛小説の第一人者が、「愛と性」の深淵をえがく、官能と背徳の衝撃作。
  • 当代屈指の博覧強記がおフランスなエスプリ利かせて語るのは、まったくおしゃれでないシモネタ逸話のオンパレード。日本におけるSMの縛りは米俵に由来する、おっぱい大好きな男の本音、セーラー服欲情物語、男子巨根願望をじっくり考察、美男美女というのは淫猥で助平な顔である、宗教者ルターとポルノの深い関係、なぜ他人の糞はいやなのか、等々、常軌を逸した仮説から導かれる名論卓説。下世話な興味が人類普遍の智慧へと置き換えられる愉快な衝撃。
  • 堪能な英語を武器に外資系の会社で秘書として働く片桐修子は、二十八歳の時、広告関係の会社を経営する十七歳年上の遠野昌平と愛し合うようになった。魅力的な女性としてときに結婚を予感させる男性のアプローチも多いが、それらを振り切って遠野ひとりを慕う修子。それから四年、男が妻子を棄て、修子との結婚を決意した時、彼女の中の何かが変わった。経済的、精神的に自立して生きる女性にとって自由な愛の形とは何かを問う問題作。
  • 24歳のアパレルメーカーOL・仲江翠は、入社後すぐにエリート課長と社内不倫。しばらくして課長の部下で将来を有望視されている恭一郎に狙いを定め、ちゃっかり交際に持ち込んだ。「おねだりのできる愛人」と「将来結婚してもいい保険男」を手玉にとり、ゲーム感覚の恋愛を満喫する翠。自分の中の“オンナ”を使い分け、全てはうまくやっていけるはずだった。しかし、同じように上司と不倫中の同期の亜希に、思わぬ事件が発生。翠の恋愛ゲームにも暗雲がたちこめる…。
  • 682(税込)
    著:
    林真理子
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    「……クローゼットの中から極上の下着を選び出した時から、麻也子の不倫は始まっているのである。レースや絹に触れながら、麻也子は超能力者のように、今夜ベッドの中で行なわれるだろうことを予想する」。結婚6年目、夫の拒絶にささやかな復讐心をおぼえたヒロインは慎重な冒険──昔の男と逢う──に踏みだす。男女の虚実を醒めた視線で描き、反響を呼んだ話題作。石田ゆり子(TVドラマ)、南果歩(映画)主演の映像化も大ヒットした恋愛譚の新機軸。
  • 560(税込)
    著:
    唯川恵
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    「いいことの数は決まっていて、誰かが余計に手にすれば、誰かがあぶれる」。駆落ち相手に逃げられたり、死んだ夫の連れ子と姑に手を焼いたり、20歳も年上の妻から奪った男をふたたび若い女に奪われたり、幸せな結婚を望んだのに一家三代でシングルマザーになってしまったり、元夫が新しい家族と隣のマンションに越してくることになったり……。男運に恵まれない8人のヒロインたちが、恋に翻弄されつつも、健気に何かを掴み取る姿を描いた連作短篇集。
  • シリーズ7冊
    622774(税込)
    著:
    桐生操
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    700人の娘を惨殺し、その血で湯浴みしたE・バートリ。11歳にして3人の愛人をもち、庭の茂みで心ゆくまで肉の歓びを味わっていた王妃マルゴ。保身のために自分の子供までも毒殺や死刑にした則天武后。西太后、クレオパトラ、ジャクリーン・オナシス、ダイアナ妃……歴史の舞台に華々しく登場した、権力欲に満ちて、淫乱で残酷な悪女たちは、野心のために国家まで滅ぼすことも。凄すぎる仰天エピソード満載で、古今東西の名高き悪女69人の魅力に迫った傑作人物伝!
  • 407(税込)
    著:
    澁澤龍彦
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    ルクレチア・ボルジア、カトリーヌ・ド・メディチ、ブランヴィリエ侯爵夫人、エリザベス女王、則天武后にマグダ・ゲッベルス……世界史上、名高い12人の女たち。美貌と権力、魔性と残虐性によって人びとを恐怖に陥れた彼女たちは、並外れた虚栄心、戦慄すべき美への執着、狂気のごとき愛欲に身をゆだね、罪を重ねて、孤独なあるいは非業の最期を遂げた。なぜ彼女たちはかくも魅力的なのか。耽美と悦楽のカリスマ、作家・澁澤龍彦の愉楽に満ちた人物エッセイ集。
  • 僕は34歳、独身の建築家。つき合う女はいるし、周囲からのプレッシャーもあるけれど、結婚はしない──。湘南でのヨット事故、売春シンジケイトを巡る事件、スポーツクラブで出会った美しい母子……。元祖・青春小説『太陽の季節』の著者が、息もつかせぬ展開で描く現代の恋と性。性的に放縦でありながら、倫理的とはどういうことか? 「人間がセクスにソフィスティケイションを持ちこんじまったせいで性愛の堕落が始まったんだ」。官能的でゾクリと怖い傑作中篇小説。
  • 660(税込)
    著:
    赤江瀑
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    「ワイン・グラスの赤い液体に映った人間の影、肉体の悪魔--あの美しい酒が、わたしの体のなかで、いま悪魔の肉に変わりはじめている」小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の怪談物語「茶わんのなか」を題材に女性の魔性とエロスの世界を描く表題作(昭和59年第12回泉鏡花文学賞受賞作)ほか「葡萄果の藍暴き昼」「象の夜」「破魔弓と黒帯」「ジュラ紀の波」「艶刀忌」「春撃ちて」「フロリダの鰭」。多彩で絢爛たる異色作八篇を収録した。
  • 540(税込)
    著:
    井上荒野
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    結婚しても女の影を感じさせるミュージシャンの夫が、地方営業に出かけるという。妻は、スイミングスクールで知り合った隣家の男と“スパイ旅行”を試みる。そこで目にした意外な夫の姿とは…(表題作「夜を着る」)。2度目の堕胎後、当てもなく車を走らせ海沿いの町へ。大人になりきれない恋人同士の、やるせない気持ちと無力感が切ない「アナーキー」。父の葬儀に現れた愛人との奇妙な記憶を描く「よそのひとの夏」など、8篇を収録。想像力をかきたてられる恋愛短篇集。
  • 509(税込)
    著:
    坂東眞砂子
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    会社の上司ともう7年越しの愛人関係を続けている紘子。その関係は安定していたが、ブラジルからやって来た取引先の男と仕事で何気ない会話を交わすうち、微妙に気持ちが動いて……感情と恋の一瞬の移ろいをあざやかに描いた表題作。そのほか、きまじめな女性介護ヘルパーが“生”と“性”が切り離せないことを悟る「月待ち」など、生きることの根源である官能と性をくっきりと描いた、忘れがたい読後感をのこす7篇の短篇集。
  • 自殺はしないが、いつ死んだってかまわない──。世間に背を向けるわけでなく、かといってヴィヴィッドな後半生を望むわけでもない。みずからの積極性を放棄した、しかし魅力的な女たち。40代も終わりにさしかかろうとする女性が、思いがけず、恋愛の極みへと誘われていく。古い日本家屋やたるんだ初老男の肉体、果汁したたる枇杷の爛熟した匂いに導かれた官能の一瞬に、彼女たちは何を見ているのか。エロスとタナトスが、絶妙の筆致で融合された極上の恋愛作品集。
  • 438(税込)
    著:
    山田詠美
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    大分昔の話になるが、私の部屋に女友達とその恋人が泊まったことがある。私は、ひとりでベッドに寝て、彼らは、離れたところに布団を敷いて寝た。図々しくも、彼らは、私を無視して、こっそり性行為を始めたのだった(表題作より)。隠しても、もれ聞こえてくるぼそぼそ声は、ありふれた「いく」と「死ぬ」。でも、2人が文学的なロマンあふれる会話を交わしていたら、もっと薄気味悪かったはず。文学の中の性行為と実際の性行為はどう違う? 奔放で緻密な8篇の短篇小説。
  • 550(税込)
    著:
    色川武大
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    「私たちはまず離婚し、いや、まず結婚してから離婚し、それでお互い気楽になって同棲をしましたが、現在はそれも打ち切って別居し、彼女は別の男のものになっているのですから。してみれば私とは全然無関係の女であるわけで、無関係な女と痴話喧嘩をするほどばかばかしいことはありません」……奇妙な元夫婦の“家庭”に不思議な縁で怪しい男女が集まって織りなす、なんとも風変わりな雑居生活。直木賞の名作「離婚」のその後をユーモアとペーソスで軽妙に描く出色の佳篇ほか、四篇。
  • 夫と死別して一人けなげに生きる多江と、実業家の壬生。四十代の女性と五十代の男の恋は、知人の子息の結婚式で二十年ぶりに再会したことから始まった。はじめて自分の本音を話せる相手を見つけた男と、それを受け止めてなお甘えられる男に惹かれて行く女。人生の秋のさなかで生涯に一度の至純の愛にめぐり逢った二人を描き、人の幸せとは、人を愛するよろこびとは、を問う香り高い長篇小説。雅びな恋愛小説を数多く遺した中里恒子の作家案内と自筆年譜付き。
  • OLから造花クリエーターに転進した美登里は、旅行先の札幌で七年前に別れた男と再会する。身勝手と独占の欲望にさいなまれた苦々しい思い出は、いつしか甘美な記憶にとってかわり、空港へと向かうタクシーの中で美登里を誘ってくる男に、彼女は感情の押さえがたい力をおぼえるようになるが……。大人の情事を冷めた目で捉えた表題作に、古都を舞台に年下の男との甘美な恋愛を描いた「京都まで」の直木賞受賞二作品ほかを収録する充実の短篇集。
  • 652(税込)
    著:
    浅田次郎
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    三十年近くコンビナートの荷役をし、酒を飲むだけが楽しみ。そんな男のもとに、十五夜の晩、偶然、転がり込んだ美しい女──出会うはずのない二人が出会ったとき、今にも壊れそうに軋みながらも、癒しのドラマが始まる。表題作ほか、青少年の鑑のような高校生が、ふと足を踏み入れた極道の世界で出会ったヒットマンとの、短くも充実した日々──「銀色の雨」。子供のころ、男と逃げた母親との再会をイタリアを舞台に描く「ピエタ」など、“浅田マジック”が冴える全七篇。
  • シリーズ2冊
    591(税込)
    著:
    松本清張
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    男は駈け出しの若い検事・小野木喬夫。女は……はっとするほど美しい、謎のひと。おたがいの身の上も知らず、偶然に出会った二人は、会うたびに惹かれあっていくが、女は決して自分のことを語らない。悲しい予感がつきまとう恋がひそかに深まっていくのを、ひたと見つめる若い娘たちの瞳があることを、二人は知らない。ついに決心して旅に出た恋人たちを運命は翻弄する。たびたび映画・テレビドラマ化されたこの作品は、香り高い恋愛にサスペンスが加わった、異色の恋愛小説です。
  • 夏。北海道。瀟洒なリゾート・ホテル。共通の“女主人”を、それぞれの思いで待ち受ける、美しく不安な若い男女。ときに反発しあい、ときには狎れあいながら、たゆたゆと待つ日々が過ぎてゆく。女主人の望みはいったい何なのか? 愛と性のかかわりの背後にうごめくエゴイズムや孤独感、焦躁感、そして混沌とした愛欲の世界をあざやかに描いた表題作は、第100回直木賞受賞作。藤堂作品の原型がここにある。他に「鳥、とんだ」「三月の兎」の二篇を収録する。

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