『ベストセラーズ、香山リカ(新書、実用)』の電子書籍一覧
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日本人人質が殺害された後、診察室では恐怖で心をうち震わせて涙をこぼす人が大勢いた。心を病んだ患者さんばかりではない。彼らが感じた恐怖を私も感じた。決して相手が見えないからではない。「敵」の姿は見えている。それにもかかわらず、この得体の知れない恐怖心は何なのか。 「イスラム国」の残虐さは私たちの想像を絶する。テロリストはなぜそこまで残忍になれるのか。なぜ世界中から多くの若者が「イスラム国」を目指すのか。 私たちの心に起こっていることを導きの糸に、これらの疑問に精神医学の立場から考えてみる。事件の現場は私たちの心なのだ――
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メディアでは、何か事件が起きるたび、誰が悪かったのかと犯人探しが始まる。メディアだけではなく、社会のあちこちで「悪いのは××だ!」という声が以前にも増して聞こえてくる世の中になった。そして、誰もがその後こう付け加える----「悪いのは私じゃない」。
でも、だれもが「悪いのは私じゃない」と主張して、他を罰してばかりいたら、社会はばらばらになり崩壊してしまう。いったい、私たちはどうしたらいいのだろうか?
本書は、新型うつ病、モンスターペイシェント、アダチル、パワハラ、スピリチュアル・ブーム等々、医学・心理・社会・政治の多角的側面から、悪の原因特定に見られる、「悪いのは私じゃない」という他罰的傾向の淵源に迫る。 -
職場や家庭でのいじめや嫌がらせを表すことばとして新たに登場した「モラル・ハラスメント」。加害者は、言葉や態度によって巧妙に相手を傷つけることによって、相手を支配し、隷属させようとする。被害者は気づかないうちに相手の術中に陥り、「悪いのは自分のほう」という意識にまでなるという。 モラハラは病気なのか。モラハラをなくすにはどうしたらいいか。また、モラハラをしないようにするには何に気をつけるべきか。※本書は2007年に小社から刊行された『知らずに他人を傷つける人たち ― モラル・ハラスメントという「大人のいじめ」』を文庫化したものです。文庫化にあたり、新たにプロローグを書き下ろしています。
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